今日は皆さんにマネジメントのヒントをお伝えさせていただきます。
会員向けのクラブニュースでは毎回様々なケースをご紹介していますので、
ぜひお手元に到着しましたら読んでみてください。
次のようなケースを思い浮かべてみてください。
皆さんはどのような対応をするでしょうか?
「新しい部署でのマネジメントに苦慮する若手リーダー」
入社7年目のYさんはそれまでの働きが認められ、
新たな部署への異動に合わせてリーダーとなることが決まった。
新たな領域なだけに右も左も分からない状況だが、
会社からの期待を感じ懸命に取り組むも、
既存のメンバーとのモチベーションの乖離が明らかに......。
部署に前向きなエネルギーを生み出そうとするが思うようにいかず、
自信を失いかけているYさんに、どのように声をかけるべきだろうか。
■解説■
GOOD:「まずはメンバーの話をよく聞いてごらん?」
BAD:「もっとしっかりやってくれないとダメじゃないか!」
Yさんは新しい部署で新しい役割を果たそうと懸命に頑張っていますが、
なかなかうまくいっていないようですね。
まさに「リーダーとしての成長の時期」と言えるのではないでしょうか。
このような時に「もっとしっかりやってくれないとダメじゃないか!」などと
一方的な物言いをしてはいけません。
Yさんがさらに自信をなくし、逆効果となってしまいます。
この場合Yさんがまず注力すべきなのは、
「なぜモチベーションが上がらないのか」その原因を正確に把握することです。
Yさんには、メンバー一人ひとりと面談し、丁寧にヒアリングすることを勧めるのが良いでしょう。
人のモチベーションが上がらない原因には、大きく分けて3つあります。
一つ目は、「仕事の目的・目標が不明確である」こと。
何のための仕事なのかを理解していないケースです。
二つ目は、「仕事の目的は理解しているが、
仕事そのもののやりがいに気付いていない」ケースです。
そして三つ目は、
「仕事の目的を理解しやりがいを感じているが、他のことで悩んでいる」ケースです。
メンバーがどのような理由でモチベーションがあがらないのか、
仕事の目的、自分の役割、目指している目標、抱えている悩みなど、
メンバーの考えを聞き、状況を把握することが問題解決の第一歩となるのです。
また、メンバー一人ひとりに丁寧にヒアリングを行うことは、別の効果をもたらします。
それは、「Yさんは私のことを理解しようとしてくれている」と
メンバーからの信頼を得ることにもつながる、ということです。
Yさんが親身になって話を聞くことでメンバーとの信頼関係が築かれ、
それが「この人のために頑張りたい」という、
メンバーにとってのモチベーションアップのひとつの要素になるのです。
Yさんはもともと能力が高く、しかも仕事に懸命に取り組んでくれています。
メンバーの状況を把握し、信頼を積み重ねていけば、
必ずメンバーも付いてきてくれるはずです。
Yさんの成長を、最大限サポートしていきましょう。
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