クロスカントリースキー全日本代表 石川謙太郎選手

【profile】
・2012年 第1回ユースオリンピック冬季競技大会 10km CL 銀メダル
・世界ジュニア選手権 1.5km Sprint F 6位入賞
・2014-2015年度、クロスカントリースキー全日本ナショナルチーム(全日本代表)選手

「ユースで勝てても、オリンピックではメダルが取れない」そんな日本スキー界の現状を打破するために彼選んだのは、単身でスキー王国ノルウェーのプロチームに所属し、世界に挑戦するための基礎を築くことでした。目指すのは、日本人初のオリンピック金メダル。「どうせやるなら誰もしてこなかったことがしたい」。そんな彼の目標への強い決意と向上心に突き動かされる、飽くなき挑戦の物語を伺いました。

石川謙太郎選手

-クロスカントリースキーを始めたキッカケと世界を
目指し始めたキッカケを教えてください。

スキーに初めて触れたのは3歳のときです。もともとクロスカントリー選手で、指導者に転向した父親の影響でした。大自然を駆け巡ることの楽しさを覚えてから、スキーの虜になり、父の指導のもとに選手としての訓練を始めました。世界を意識し出したのは、小学校4年生のときです。父に「お前は何になりたいのか」と聞かれ、「それを紙に書き出して人生設計をしてみなさい」と言われたのです。そこで描いた最終目標が「金メダルを取ること」だったのです。当時は、まだあまり実感がありませんでしたが、父親の指導の甲斐があって、徐々に全国で勝ち始めた中学校の終わり頃に、「次は世界への挑戦だ」と心から思うようになったのです。

-スタンダードコースの受講ではどんなことを感じましたか?
「どうしても成し遂げたい目標のために、今何ができるのか」。その疑問に自分なりに出した答えが、「自分のやっていること」と「成功者の共通点」を照らし合わせるということでした。「それならアチーブメントがいいよ」と知り合いからの紹介を頂き、スカラシップ制度に応募し、スタンダードコースの受講をさせて頂きました。 3日間の受講を終えて感じたのは、一言に「自分はもっともっと出来る」ということです。青木社長の講義はもちろん、同席した志の高い経営者の方、オリンピック金メダリストの方のお話を伺って気付いたのが、これまでの努力の方向は間違っていないけれど、もっとストレートに目標を追い、もっと具体的に日々の行動を管理できるということです。「人は強く思えば成功する」と青木社長が仰っていましたが、イメージの力を活用することは確かに私もやってきていました。練習前に、金メダルを掲げて何千人の前でセレモニーする自分をイメージします。しかし、具体的に視覚化することはしていませんでした。形に残さないと、モチベーションが下がった時に、心が折れてしまいます。ですが、コースで頂いたアチーブメントプランナーを活用することで、戦略的に長期ビジョンから今日一日の行動計画まで一貫性を持って描くことができます。具体的には「成功のイメージを言語化して記した長期ビジョン」と「トレーニング計画を記した毎日の行動管理」を確認することで、思いから実践まで一貫性を通すことが出来るのです。すごく大切なことである反面、きっちりやってくことは私の一番の苦手分野でもあります。手帳を活用してしっかりと習慣化していこうと思います。

石川謙太郎選手

-学びを通して、今後はどの様な取り組みをしていきたいですか?
営業力を身につけることです。普段は世界的にも実績を残しているノルウェーのチームに所属して練習をしているため、多額な活動資金が必要です。それを集めるためにスポンサー募集に力を入れていますが、 海外での大会がほとんどでスポンサー企業にとってのメリットが少なく、なかなか支援していただける企業が見つりませんでした。それでも、「私を応援して下さい」と伝え続け、足りない資金を自費負担で賄いつつも、なんとかここまでやってきました。この先どうやって資金調達をしていけば良いのかと、頭を悩ませる毎日でしたが、スタンダードコースを受講して、考え方に変化が起きました。それまで一方的に「私を勝たせて下さい」と言うスタンスでしたが、一流の営業力を持つ成功者はWin-Win概念に生きていることを学び、スポンサーの皆さんと共に勝っていくために、私が提供できるものは何かを考えるようになりました。小さなところでは、オプションを増やしたり、人脈を紹介したりなど、直接お役に立てることは様々ありますが、一番はやはり、良い成績を残して名が売れる選手となり、企業様に宣伝効果として還元をすることです。Win-Winの価値観に触れたことで頑張る理由がまた一つ明確になりました。スポンサーの皆様に貢献できる活動をしてまいります。

平川亮選手
-最後に、石川選手の挑戦の原動力とは
一体何でしょうか?

一つ目に、両親への感謝です。私に人生を捧げて応援してくれている両親に恩送りをしたいです。その一番の方法が選手として成功することだと思います。そして、二つ目に社会に勇気を与えていくことです。クロスカントリースキーと言う種目は、日本で100年以上の歴史があるにも関わらずまだ1枚もメダルを獲得できていません。そこにメダルをもたらすことができれば、多くの人に勇気を与えることが出来ると思います。挑戦することの価値や、「やれば出来るんだ」という確信を一人でも多く人に届けるためにも、金メダルという目標を追い続け、挑戦と行動を大切にする人生を生きていきます。